特集:文化
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Vol.417
2023年3月31日発行
価格1,000円(税込)
全体テーマである「いいものをつくる、とは何か?」を思索する最後の特集は「文化」。
その概念の曖昧さと複雑さを受けとめたうえで、風土や言語、宗教や芸術、伝統や権威、経済や政治など「文化」をとりまく観念や事象をとおして様々な視点を投げかけます。
表紙について
今号の表紙は、1冊1冊色味が異なる「赤」のグラデーションです。人類が最初に使用した色とも言われる「赤」をシンボルカラーとし、シルクスクリーン印刷の技法で、職人が様々な赤を組み合わせながら手作業で刷り上げました。
目次
文化(こちらで無料公開中)
  1. 文化とculture
    社会学者 吉見俊哉 × 『広告』編集長 小野直紀
    文:山本 ぽてと
  2. ドイツにおける「文化(Kultur)」概念の成立とその変質
    文:小野 清美
  3. 文化と文明のあいだ
    文:緒方 壽人
  4. まじめな遊び、ふざけた遊び
    文:松永 伸司
  5. 建築畑を耕す
    文:大野 友資
  6. 断片化の時代の文学
    構成・文:勝田 悠紀
  7. 現代における「教養」の危機と行方
    哲学者 千葉雅也 × 『ファスト教養』著者 レジー
    文:レジー
  8. ポップミュージックにおける「交配と捕食のサイクル」
    文:照沼 健太
  9. カルチャー誌の過去と現在
    文:ばるぼら
  10. 「文化のインフラ」としてのミニシアターが向かう先
    構成・文:黒柳 勝喜
  11. 激動する社会とマンガ表現
    文:嘉島 唯/編集協力:村山 佳奈女
  12. 中国コンテンツをとりまく規制と創造の現場
    文:峰岸 宏行
  13. SNS以降のサブカルチャーと政治
    文:TVOD
  14. 開かれた時代の「閉じた文化の意義」
    哲学者 東浩紀 インタビュー
    聞き手・文:須賀原 みち
  15. 文化を育む「よい観客」とは
    文:猪谷 誠一
  16. 同人女の生態と特質
    漫画家 真田つづる インタビュー
    聞き手・文:山本 友理
  17. ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか
    社会学者 田島悠来 × 批評家 矢野利裕
    構成・文:鈴木 絵美里
  18. ディズニーの歴史から考える「ビジネス」と「クリエイティビティ」
    文:西田 宗千佳
  19. ラグジュアリーブランドの「文化戦略」のいま
    文:中野 香織
  20. 成金と文化支援
    日本文化を支えてきた「清貧の思想」
    文:山内 宏泰
  21. 経済立国シンガポールの文化事情
    文:うにうに
  22. 流行の歴史とその功罪
    文:高島 知子
  23. 広告業界はなぜカタカナが好きなのか
    「いいもの」は未知との遭遇から生まれる
    文:河尻 亨一
  24. クリエイティブマインドを惹きつけるアップル文化の核心
    文:林 信行
  25. 未知なる知を生み出す「反集中」
    文:西村 勇哉
  26. 「ことば」が「文化」になるとき
    言語学者 金田一秀穂 × 『広辞苑』編集者 平木靖成
    聞き手・文:小笠原 健
  27. 風景から感じる色と文化
    文:三木 学
  28. 「共時間(コンテンポラリー)」とコモンズ
    ミュージアムの脱植民地化運動とユニバーサリズムの暴力
    文:小森 真樹
  29. 京都の文化的権威は、いかに創られたか
    話し手:歴史学者・高木 博志/構成・文:杉本 恭子
  30. 生きた地域文化の継承とは
    3つの現場から見えたもの
    構成・文:甲斐 かおり
  31. ふつうの暮らしと、確かにそこにある私の違和感
    文:塩谷 舞
  32. 過渡期にあるプラスチックと生活
    なぜ、紙ストローは嫌われるのか?
    構成・文:神吉 弘邦
  33. 文化的な道具としての法の可能性
    文:水野 祐
  34. 「日本の文化度は低いのか?」に答えるために
    構成・文:清水 康介
  35. イメージは考える
    文化の自己目的性について
    文:中島 智
発行:株式会社博報堂